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日頃、濃紺はともすると「黒っぽいダークな色」とあっさりかたづけられてしまうのが、私は悲しい。黒は黒、濃紺は濃紺なのだ。絶対に存在と役割が違う。黒には迫力がある。濃紺はそれよりやや控えめな落ち着きがある。黒はその単色だけでうんと見栄えがするが、紺は、特に濃紺は、引き立てる色があったほうががぜん魅力的になる。黒は何にでも、どんな色とでもたいがいうまく合うが、濃紺はそうはいかない。どちらが協調性に富んでいるかといえば、それは実は黒で、紺や濃紺は、色そのものに赤みが含まれているから合わせる色を選ぶ。それが一歩間違うとやけに野暮ったくなる理由だと私は思う。黒は言うならば、一見怖そうに見えるが面倒見のいい姐御肌。一方紺はおとなしくて可憐だけれど、その実好き嫌いがはっきりしている乙女タイプ。こんな感じだろうか。クローゼットを片っ端から開けて、紺色のものをあれこれ引っ張り出してみた。するとあるではないか。カーディガン、クルーネックのセーター各種、スカートにパンツにスーツ。バッグに傘。コート。靴もある。ストッキングすら濃紺にこだわっている。


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