受験勉強が「考える力」を奪うという人は多いが、何をもってそんなことを言うのかわからない。大学受験のための受験勉強でいう「考える力」とは、ありていにいえば「受かる力」のことだ。いま目の前にある問題を解く力ではない。目の前にある問題は解けても、あれこれ考えることの少ない人が合格することは難しい。もちろん、ある一定以上の難しい問題を解く練習をすれば、各々のコンテンツとしても考える力が身につくだろう。しかし、本当に重要なのは、今現在の自分の能力でどうすれば受かるかと考えることだ。これは社会に出てから、自分が置かれた状況で与えられた課題を考える力にも通じる。私は大学受験を通じて自己プロデュース能力が身につくと思っている。学校の先生や親に言われたままにやってきて運よく東大に受かってしまったような人は、自分で考えることをしていない。こういう人が世間でよくいわれる「頭でっかちで使えない東大出」になってしまうように思える。